20年度は建設工事の総合評価で加点せず、新型コロナによる講習会中止が背景
長野県は、県が発注する総合評価落札方式による建設工事への継続学習単位(CPDS、CPD)の取得単位数に応じた加点について、2020年度は加点の対象としない方針を明らかにした。新型コロナウイルス対応で2、3月に開催予定だった講習会などの中止が多いことを受けたもの。委託業務については従来どおり加点評価を行う。
現在、総合評価落札方式で発注する工事成績等簡易型および工事成績等簡易Ⅱ型の建設工事で、価格以外の評価点の「技術者要件」の一つとして継続学習単位(CPDS、CPD)の取得単位数に応じて最大0・75点の加点をしているが、これを20年度は加点対象としない。ただし21年度からは加点するため、20度の継続学習自体は、加点評価を得るために必要となる。
「地域を支える建設業」検討会議で示す継続学習単位については、県建設業協会が講習会の中止を通知する書面と申込書の控えを提出した人に「仮加点」するなど救済策の検討を求めていた。今回の措置はそれを受けて、3月16日に開いた「地域を支える建設業」検討会議で示したもの。
県建設部技術管理室の吉川英昭副主任専門指導員(取材当時)は「公平性を考慮した」と回答している。なお、委託業務では加点評価を行う点については「業界へのヒアリングから影響がほとんどみられないと判断した」(同)。
※新建新聞3月25日発行号3面掲載