専用キット装着で『普段使いの建機』が無人化対応可能に

リモートコントロールキット「Cat Command」(日本キャタピラー)

 後付け専用キットの装着で『普段使いの油圧ショベル』をリモートコントロール可能な油圧ショベルに切り替えることができる「Cat Command(Catコマンド)」システム。土石流や山腹崩壊など危険が伴う現場や災害復旧現場での活用など、無人化施工における新たな建設機械の遠隔操作方法として注目されている。
 Cat Commandは、日本キャタピラー製の次世代油圧ショベル「Cat 320/323/330-07/336-07」(※1)に搭載が可能。オペレータコンソール(制御卓/肩掛け式)と油圧ショベルを専用のリモート無線機で通信し操作を行い、最大400 m離れた場所からのリモートコントロールが可能だ。専用キットの装着はディーラへの依頼で簡単に行える。
 「Cat Commandを使うことで、危険な作業条件でもコントローラーを使い、安全な距離を保ち遠隔操作ができる。またパフォーマンス性能にも優れていてキャブに座って操作する場合と同じ応答時間で操作できるのも特長」(同社担当者)。「通常の建機の安全機能の一つであるが、自然災害などが発生した際は、Cat Command仕様にすることで、人が立ち入れない危険区域における災害対応・復旧作業をリモートコントロールできる点、普段使いの建機を災害対応可能な建設機械に瞬時に切り替えることができる」(同者担当者)と話す。

※次世代油圧ショベル/作業範囲制限機能(E-フェンス)や燃費低減機構を搭載した油圧ショベル。予め設定した位置で作業装置および旋回動作を自動で停止(作業者の安全確保や電線・地下埋設物への接触を回避)することができ、電気制御パイロットシステムで燃料消費量の削減。NETIS登録機種。

■製品に関する問い合わせ
日本キャタピラー合同会社 中部地区甲信営業課(松本市)/TEL:0263-58-5111