エポキシ樹脂を使い素線単独で防錆処理

PC鋼より線「SCストランド」&「SCアンボンド」(ケーティービー)
 PC構造物の生命ともいえるPC鋼材。その腐食を防ぎ、防錆対策を強化したPC鋼より線「SCストランド」。PC鋼より線の素線(心線・側線)1本ごとエポキシ樹脂で被膜し、錆に対する耐久性を確保している。「鋼線をより束ね一体化し外周部をエポキシ樹脂で覆うタイプに比べ、素線単独の被膜形成となる同製品は、内部の腐食に対する耐久性が増し、より過酷な環境の構造物や橋梁を守り支えることが可能」(同社担当者)という。
 素線単独での防錆処理は、柔軟性や曲げに対する強さという点でも高い効果を発揮。「コンクリートとの付着強度や柔軟性は加工前と同等で、定着具やその他の治具も従来のものをそのまま使用できるので施工性にも優れている」(同)とも説明する。
 SCストランドには、素線を単独処理し束ねたPC鋼より線の外側を、さらにポリエチレン樹脂とグリースで覆い、防食性や摩擦抵抗に対する強さを向上させた「SCアンボンド」もあり、同製品は2重構造と3重構造の2種類のタイプを用意している。
 「SCストランド」と「SCアンボンド」の防錆システムは、世界でも類をみない画期的な発明と評価され、平成7年に生産工学分野で世界的に権威のある「大河内記念生産賞」を、建設業界で初受賞。平成11年には、国土開発技術研究センターから「建設技術開発賞」も受賞した。NETIS新技術情報提供システム登録製品。

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