ゴムの伸縮を利用し、人力掘削作業の負担を軽減

アシストスーツ「ワーキングアシストAS」(清水建設、ダイヤ工業)

 スコップを使った人力掘削作業の負荷を低減することができるアシストスーツ「ワーキングアシストAS」。医療用サポーターの技術を応用し、清水建設と運動器のサポーティングシステムメーカーのダイヤ工業が共同開発。9月1日から予約販売を開始した。販売価格は税込み33,000円。
 ワーキングアシストASは、ベスト型で、胸廻りと腰回りのベルトを締めるだけで着用できる。重量は電動タイプの 1/8 の約500gと軽量だ。負担軽減を図る仕組みは、ベスト背面のゴム製の生地と、利き腕の肩と反対の二の腕を背面で結んだ肩腕ゴムベルト。作業者が前かがみになりスコップで土砂をすくおうとすると背面の生地と肩腕ベルトが伸び、逆に土砂をすくい上げる際は両方の生地が縮み、人力掘削作業の負担を軽減する。
 腰回りのベルトは、腰を固定できる骨盤コルセット機能も備え、作業姿勢を安定させて腰痛も予防できる。全体をメッシュ素材とすることで通気性を高め、脇下には保冷剤ポケットが付いていて、熱中症の予防対策機能も備えている。
 「建設現場では機械化が進んでいるが、人手に頼る仕事もまだ多い。これまで様々なアシストスーツが開発されてきたが、人力掘削作業に特化したものはなかった。当社が行ったアシスト効果の計測試験で、掘削動作の中で特に筋肉への負担がかかるとされる、すくった土砂の投げ出し動作において脊柱起立筋の筋肉への負担を10%程度軽減できる結果が得られた」(同社担当者)と話す。

■製品に関するお問い合わせ先
 ダイヤ工業株式会社 新市場開拓部門 TEL:086-282-1217